docomoから発売されるスマートフォン、「Huawei P30 Pro HW-02L」について主にデメリットを中心にレビューしていきたいと思います。
まず前提としてP30 Proは非常に使いやすいスマホです。性能が高くてバッテリー消費量が少ないという稀有な存在になっているだけでなく、カメラの性能がスマホのそれを大きく凌駕したものになっており、カメラ目当てで契約するのも十分にアリなスマホです。
長らく販売が延期されましたが、正式にdocomoのバックアップもあり販売されることになったため、気になるユーザーも多いことかと思います。
間違いなく満足度が高くてオススメできる1台がP30 Proとなるわけですが、良いところが目立つ中で気になるデメリットというのも確かに存在してしまっている機種です。
そのため今回のレビューでは良いスマホだからこそ後悔しないスマホ選びに繋げてもらうために、あえてP30 Proのダメなところをまとめていきたいと思います。
今回のデメリットを把握してもらった上で、それでも問題がないと感じられるようであればP30 Proは買いです。多少のデメリットが大したものに感じないほどに高性能・高機能なスマホになっているため、満足度は高いはずです。
ただデメリット自体は確実にいくつか存在しているため、そちらを確認した上で購入を決めてもらえればと思います。
P30 Proのデメリットまとめ
P30 Proについてのレビューをこの記事では行いますが、まず着目するのはデメリットについてです。
P30 Proは間違いなく満足度の高いスマホではあるのですが、一部デメリットと感じられてしまう部分があるために、そこをまず把握してこれから使うにあたって大丈夫そうかどうかを検討してから購入をしてもらいたいスマホになっています。
人によってはデメリットとして大きいものに感じられる部分があるため、そちらを無視してオススメするのも無責任だと感じるためにこちらのデメリットを最初に重点的にレビューしていきます。
デメリットを理解してそれが許容できるようであれば、このP30 Proは間違いなく最新モデルの中でも満足度の高いスマホになってくれるため、本当にオススメできる1台として挙げることができます。
そのためにもまずはデメリットについて把握してもらえればと思います。
デメリットは主に以下のポイントです。
- 重さ
- 解像度の物足りなさとモノラルスピーカー
- ゲームとの相性が強いCPU
- 独自規格の保存領域拡張
これらのポイントをデメリットとして詳しくレビューしていきます。
同世代ハイエンドモデルの中でも重い189g
P30 Proのデメリット筆頭はその重さです。
2019年の夏モデルスマホでは特にハイエンドモデルを中心として、高性能な機種なのにスマホが軽め、という特徴を持つようになっています。
どの機種も6インチは超えてくる大画面ですが、重量として180gを超えないモデルが目立っています。
そんな中でP30 Proは重量が189gとみっしりとした重さになってしまっており、使い比べてみるとその重量が気になるものになっています。
重さ | |
P30 Pro | 189g |
Xperia 1 | 178g |
Galaxy S10+ | 175g |
ハイエンドモデルを購入する人というのはある程度長時間スマホに触っている機会というのが多いと思いますが、そうした長時間の利用を続ける中でこの重さは手に負担を感じる時というのが間違いなく出てくる重さです。
スマホ腱鞘炎なんて言葉も出てきた中で、そうした手への負担を強めてしまうこのみっしりとした重さというのはP30 Proにおける一つのデメリットといえます。
6.47インチという大画面ゆえに仕方のない重さかもしれませんが、Xperia 1やGalaxy S10+といった同等の大画面機種が努力しているところを見ると、今一歩な印象を受けてしまいます。
モノラルスピーカーは臨場感に欠ける イヤホンやBluetoothスピーカーは必須か
P30 Proのデメリットについてはスピーカーの質というものが挙げられます。
P30 Proでは今時のスマホ、特にハイエンドモデルとしてはちょっと衝撃的なスピーカー仕様になっています。
なんとモノラルスピーカーとなっており、端末の下部からしか音が出ないという仕様です。
通常他のスマホだと端末上部にもスピーカーが用意され、スマホのスピーカーだけでも映画や動画などを見ても迫力があり臨場感のある視聴体験ができるのですが、P30 Proではそれができません。
水滴型のノッチと狭ベゼル採用のためにスピーカー部が排除されてしまったためですが、これが意外と強いデメリットになっています。
スポーツのハイライトや映画などを見るとよくわかるのですが、臨場感や迫力といったものがモノラルスピーカーだと想像以上に欠けてしまい、せっかくのスーパープレイやアクションシーンも興奮度が下がってしまいます。
また音楽系のゲームでも迫力が無くなってしまい、ゲームプレイにおいても結構興がそがれる印象を受けます。
あまりスピーカーを重視しない、あるいはこれまで気にしてなかったという人でも、実際に使ってみるとかなり迫力の無いスピーカーとなってしまっているため、P30 Proで動画なんかを見る時にはイヤホン接続やBluetoothスピーカーを別途用意しておくといいでしょう。
スマホ1台でのスピーカー品質というのがかなり低めになってしまっているのがP30 Proとなっており、こちらは明らかにデメリットであると言えます。
ゲームアプリと特に相性差が出る
P30 ProおよびHuaweiのスマホはCPUが子会社が独自設計するKirin980というモデルを利用しています。
他社のスマホの一般的なCPUであるQualcomのSnapdragonとは少し異なるCPUです。
そのため大抵の場合Snapdragonをベースに最適化を調整しているアプリの一部において若干挙動がおかしくなってしまう時があります。
特に顕著なのはゲームアプリです。
ビジネスアプリやSNS系のアプリではKirinであっても変な挙動が出るということは稀なのですが、ゲームアプリだとそうした通常の挙動とは異なる部分が見られてしまうことがあります。
例えば3Dモデルのキャラクターが最高画質の設定でも汚かったり、プレイ中の音楽やSE効果音といったものがズレてしまったりといった、直接的な影響は少ないものの他のスマホと比べた時に若干満足度の低いゲームプレイをしないといけなくなります。
このCPUであるKirinとアプリの相性問題は、アプリ側による対処でないと解決ができないために、問題が生じている場合にはゲームアプリ側がアップデートを行う必要があります。
そのため対応次第では最新のゲームアプリなんかはP30 Proだとプレイしづらい状況がある程度の期間続いてしまう可能性があり、その点に関しては覚悟をしなければなりません。
一般的なアプリにおける不具合なんかはそこまで見られることは無いですが、ゲームで遊びたいというユーザーはこの相性問題はデメリットであると感じられるシーンが出てくるときが多いでしょう。
解像度は画面の大きさの割に少し低め
P30 Proは約6.5インチ、正確には6.47インチの大画面ディスプレイを搭載しています。
大画面ゆえに動画やゲーム、それに電子書籍なんかも楽しめるものになっていますが、その一方でそれらを楽しむためにはディスプレイ解像度がギリギリといった印象を受けます。
フルHD+の解像度でも十分に高精細な解像度にはなるのですが、流石に6.5インチという大画面のためにもう少し解像度は欲しかったのが本音です。
解像度が足りないという場面はほとんどないのですが、字の大きさが小さくて画数の多い字辺りになると滲みを感じてしまう時というのがあります。
もう一段解像度が高い方が文字もよりクッキリと読みやすいだろうな、と感じる場面が使っていてたまにあるために気になるポイントの一つです。
デメリットとしてはそこまで大きなものではないものの、高額機種であるならば実現できたはずの解像度の高さを満たしていないというのは手抜き感を感じてしまいます。
micro SDカードが使えない
P30 Proは記憶容量となるROMに128GBと十分な容量を持っていますが、カメラを多用するような使い方では若干心もとないのも事実です。
そうした時に他のAndroidスマホ同様に外部メモリーを追加することが可能になっているのですが、P30 Proの場合この追加が一般的なmicro SDカードではなくHuawei独自規格となるNWカードというものが必要になってきます。
互換性が高くて価格も安くなっているmicro SDカードと比較して、NWカードは現状Huawei製品の一部にしか使えず価格も2割かそれ以上micro SDカードと比較して高くなっているというデメリットがあります。
あえてmicro SDカードを使わないメリットというものが感じられない仕様になっており、容量を増やしたい時に従来のmicro SDカードを流用したり安く追加することが出来ないというのは明らかなデメリットになっています。
元々のROMが128GBあるために十分とは言えますが、長期的に使っていこうと考えた時に追加費用が高くなってしまうという弱点があります。
上記に羅列した内容がP30 Proのデメリットです。
特に使っていて影響が強いのは設定変更できない重さやモノラルスピーカーといったところでしょうか。
この2つは長く色々な用途を使っていく上で必ず気になってくる場面というのが出てくるはずです。
P30 Proのメリット
上記にいくつかのデメリットを挙げてきましたが、もしもこれらのデメリットが許容できるようであれば、P30 Proは間違いなく使っていて満足できる素晴らしいスマホということになってくれるはずです。
多少ハードウェアの部分でデメリットと感じる部分がありますが、それでも重さはそこまで他社ハイエンドモデルから突出して重くなっているわけではないですし、スピーカーに関してはイヤホンや外部スピーカーで代替可能。
解像度自体も困ることはないレベルですし、SDカードについても128GB+クラウドで活用していけば追加しなくてもやりくりすることが出来るでしょう。
そうした形でデメリットも許容することができるならば、P30 Proは性能・バッテリー・カメラといった点から特にオススメすることができるスマホです。
ここからはP30 Proのメリットについてまとめあげていきます。
高性能なのにバッテリーが夏モデルトップレベルで持つ
P30 Proは2019年のハイエンドとして登場するために性能は抜群です。
同時期発売のSDM855搭載モデルと比較した時に、P30 ProのKirin980はベンチマークスコアで5万点以上の差が生まれてしまいますが、ベンチスコアが30万点に近いスマホであるのは間違いがないためにスマホの性能としてはかなり優秀であるということは疑いが無いでしょう。
P30 Proはまず性能が高いために、スマホとしての快適に使えるという点は確実にメリットになります。
そしてそうした高性能モデルという分類でありながら、P30 Proは同じ2019年ハイエンドモデルのデメリットであったバッテリー持ちの悪さというものがありません。
Xperia 1やGalaxy S10+のレビューの中において、どちらもバッテリー持ちが悪いという問題がありました。
これは採用しているCPUであるSDM855の一つのデメリットであり、発熱と合わせてバッテリー持ちがよくないという弱点を持っていました。
2019年発売のハイエンドモデルではこのSDM855を使ったスマホがほとんどのため、バッテリー持ちの悪さというのは共通した問題な訳ですが、唯一このP30 Proに関してはKirin980というCPUを使っているためハイエンドモデルの中でもバッテリー持ちが非常に良いという特徴を持っています。
このバッテリー持ちの良さは他のハイエンドモデルと比較して頭2つ3つ飛び抜けており、長時間使っても全然心配のいらない品質を持っています。
スタンバイ状態では20時間ほど放置してても5%程度しか減っておらず、そこから動画を1,2時間見ても80%を下回るようなこともありません。
これは他のハイエンドモデルでは実現できないバッテリー持ちです。
カメラ性能が高すぎて良すぎる
高性能でバッテリー持ちが良いというその特徴だけでも、P30 Proは選んでよいスマホになっているわけですが、更に付加価値として「カメラ性能の高さ」というものがあります。
元々P30 ProはHuaweiのハイエンドスマホの中でも特にカメラ性能の向上を目的としたシリーズになっていて、カメラの評価が高いHuaweiスマホの中でも特にカメラへと力を入れています。
DxOMarkでもGalaxy Note10+にトップの座を奪われてしまったものの、1ポイント差の2位ですし2019年9月時点で日本で発売されているスマホの中では断トツのカメラ性能を見せます。
実際の写真を見ても、とてもスマホのカメラとは思えないぐらいに綺麗です。
Huawei p30 pro 之1x, 10x,20x,30x,40x,50x夜景10秒長曝光加上除霧之手抖示範。 pic.twitter.com/hxjq8xbNWp
— cchmark (@CchMark1) 2019年8月16日
京都 夜の鴨川
スマホカメラ テストHUAWEI P30 Pro
夜景モードではない撮影
夜景モード撮影
の違い pic.twitter.com/rKywYy9iVZ— Kyoto Japan (@kyoto5go) 2019年8月10日
Huawei P30 Pro 夜景モードです pic.twitter.com/VkhOLWAr33
— はやぽん@5G📱たんまつ (@Hayaponlog) 2019年7月29日
特に夜景の切り取り方が見事で、とてもスマホのカメラには見えない画作りが行われています。
単純なカメラの性能だけでなく、カメラ機能といったところも優れており、撮影手法というのが複数用意されています。
アパーチャ機能はボケみを後から調節することが可能です。
スーパーマクロは被写体に対して驚異的な距離からアプローチすることができて、接写能力はスマホ界でもNo.1と言えるレベルです。
ライトペインティングは光を使った幻想的な写真を撮ることができるモードで、うまく使うことによってフォトジェニックな写真も撮影することができます。
パノラマやスローモーションといった他のスマホでも見られる機能はもちろん、文書の切り取り撮影なんかもできるようになっています。
ポートレートモードでは背景の光の具合を変化させたり人物だけカラーで抜き出したりもできるため、加工アプリなしで特徴的な写真を撮影することも可能です。
カメラは本当に綺麗に撮影できる上に色々な方法での撮影というのができるため、スマホの利用においてカメラをよく使うという人であれば非常に高い満足度を得られるはずです。
このカメラの良さはそれ目的で選んでよいと言える機種となっています。カメラはP30 Proにおける最大のメリットです。
面白い機能がそこそこ多い
スマホの機能として面白いものがそこそこあるのもP30 Proのメリットと言える点でしょうか。
主要なメリットとして高性能かつ良バッテリー、そしてカメラといった項目になるのですが、ユーザーとして楽しめる機能に富んでいるものも用意されています。
例えばスクリーンキャプチャ。
これは画面上の動作をそのまま動画として録画することができるという機能です。
スマホ上で起きている状況を録画できるというのは専用のアプリが無いとできませんでしたが、こちらはスマホの機能として用意されています。
スマホ向けのゲームなんかもこの機能で外部機器なしで録画できるため、気軽に撮影してネットでアップすることなんかができます。
他にも顔認証で複数の顔登録が可能になり、化粧やマスクをしている時の顔なんかを登録することが出来ます。
またパフォーマンスモードでは電池持ちを犠牲にして性能をアップさせることができますし、省電力モードでは逆に電池持ちをアップさせることができます。
P30 Proは重ためでモノラルスピーカーの迫力のなさがデメリット、ただそれが許容できればハイエンドスマホの中でも特筆すべき使いやすさ
以上のようにP30 Proにおけるデメリットは
- 重さ
- モノラルスピーカー
- Kirin980がゲームなど一部でジャギる
- NWカード対応
といった辺りの内容が中心になります。
特に利用していて気になるのは重さとモノラルスピーカーの2点です。
重さは常時使っていて感じやすいですし、ここにケースやガラスフィルムを加えると更に存在感が増してしまいます。
モノラルスピーカーも外部に別のスピーカーを用意しない限りはかなり迫力のない音楽体験となってしまうことになります。
長く同じスマホを使うにあたって、どちらも改善が難しいポイントになってしまっているために、この2点はP30 Proを購入・利用する上で明確なデメリットであり契約前にしっかりとその問題点を把握すべきです。
ただし、重いと言ってもGalaxy NoteやiPhone XS Maxなんかよりも軽いですし、モノラルスピーカーもイヤホンや別途スピーカーによって解決はするため、相対化・別アイテム必須ということであればデメリットというのもそこまで気にならないレベルにはなります。
そうした形である程度デメリットに関しては許容できる考えができるため、そちらを許容できるようならばデメリット以上にメリットがあるのがP30 Proと言えます。
メリットの項目でも書いてあるように、P30 Proは非常に性能が高いにも関わらずバッテリー持ちが良いというハイエンドスマホの中でも唯一といって良い特徴を持っています。
これは実際にスマホを長期間使うことを考えた時に、非常に安心できるポイントになるはずです。
高性能モデルでありながらバッテリーが良いというのは2019年のハイエンドモデルの中では唯一の性質となっています。
そしてP30 Proの最大の特徴でありメリットとしての強みであるカメラの良さというのも見逃せません。
カメラは2019年に発売されているスマホの中ではトップクラスです。
画質の良さはもちろんですが白飛び耐性の強さや暗い所でのノイズの少なさ、それに各種機能や最大50倍ズームといった特徴はその他のスマホが持つカメラ性能から卓越しています。
デメリット自体は確かにあるものの、スマホとしての使いやすさを大きく向上させてくれるメリットも揃っているスマホになるため、デメリットを確認した上で許容ができるということであればオススメの1台として挙げることができる良スマホとなっているのがP30 Proです。
契約を行う場合にはP30 Proは意外にも価格が安いため、価格が安いままに契約できるオンラインショップを使うことをオススメします。
詳しい内容は以下の記事に任せていますが、頭金が無いというのは絶対的なメリットになるはずです。
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