NTTレゾナントはSIMフリースマートフォンやSIMフリーWi-Fiルーターの販売を行っている「goo SimSeller」において、オリジナルブランド「goo」の名をつけた「gooスマホ」の発売を行います。
goo simsellerはこれまで特別な値引きを加えたSIMフリースマホの最安値販売を繰り返してきた有名な販売サイトで、知る人ぞ知る穴場的な安売りショップです。
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これまで多くのユーザーが利用してきたことで潜在的な格安スマホ市場の規模や需要というものがつかめたのか、ついにオリジナルスマホの販売まで行うようになっています。
今回販売するのは、かつてgoo simseller上で最安値を実現し、数多く売れたBlade Vec 4GのメーカーZTEの現在展開しているミドルレンジからフラグシップ級のスマホを持ってきました。Bladeシリーズの新作であるBlade LiteやS(S6)をgooスマホとして販売しています。
今回はこのgooスマホについて、販売されている各モデル「g01,g02,g03」の内、どれが購入に価するかを考えてみたいと思います。既に発売から日も経っているため、それぞれのユーザーによる不具合報告などが上がっていますので、そこから判断出来る部分が数多くあると思うのでまとめてみます。
普通に使うならg02かg03
gooスマホは3つのシンプルな価格帯に分けられています。税別ではありますが、販売価格は1万円、2万円、3万円と、それぞれ大台と呼べる予算内の中で良スペックのスマホを売り出しています。
g01はエントリーモデルです。1万円ということもありスペックは低く、LTEの対応もしていません。RAMの容量も不安を感じるレベルで、明確な目標が無い限りは今の時代にこのスペックのスマホを普通に利用するには適さないかもしれません。販売価格もちょっと高めで、これとほぼ同じスペックのPolaroid piguというスマホがもっと安く同じgoo simsellerで販売されているので、特徴は薄いです。
g02から価格的にもミドルレンジモデルとして考えることが出来ます。この価格帯でLTE対応はそれだけでもコスパがいいですが、Band1、3、19とdocomo向けのBandに対応済みなのも評価が高いです。Band1と19に対応していれば、大体の土地でLTE網の高速通信エリアにいることが出来るでしょう。
g03は高級路線で、RAMも2GB・CPUはS610とミドルレンジよりもハイエンドモデル寄りのスペックを有しています。本体こそプラスチックな質感はごまかせませんが、デザイン性も高いので見た目の高級感も3万円以上のものを感じさせます。
この中で普通に使うならg02かg03が無難で、g01に関しては限定的かつ明確な何か用途がない限りは扱いが難しくなるでしょう。
g02はLTEスマホとしてコスパがいい
それぞれのスマホについてより詳しく見ていくと、まず購入を検討している人にすぐにオススメ出来る機種としてg02を挙げることが出来ます。
この価格帯としては平均値以上のスペックになっていますし、docomo網のLTEに完全対応しているという点では、日本向けのSIMフリースマホとして非常に使いやすい存在かと思われます。
2万円前後かつ既に販売が終了しかけている機種を除いた現行機で、ライバルと呼べそうなスマホはAscend G620Sぐらいでしょう。その他には明確なライバルと呼べる存在はないでしょう。少し価格帯が上になるZenFone 5ぐらいまでが対抗的存在でしょうか。
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動作も安定、不具合も少ないものの、唯一タッチパネルのコーティングが安物
既に手に入れているg02ユーザーによる評判や口コミの評価を見ていても、スペック通り・価格に相応という動作報告がされています。ヌルヌルとは言えないまでも、各アプリの切り替えなどもサクサクスムーズに出来るというため、重たいアプリを使った作業などをしない人には十分な性能になっています。
不具合報告もほとんどなく、安定感もあるスマホのようです。
一方で不満点にタッチパネルの滑りが悪いというのは良く見受けられます。どうやらタッチパネル及び前面のガラスの品質、及び工場出荷時に施されているコーティングの品質が悪く、指の滑りがあまり良くないという不満が見られます。
また軽いのはいいが、軽さがプラスチックな本体の安っぽさを際立たせてしまっているなんて指摘もありました。
こういった部分では価格の安さが影響している作りの甘さが指摘されています。
g03は3万円でハイスペック級
おそらくではありますが、g02に興味のある人はg03にも興味を持つことでしょう。
g02を選ぶ人はちゃんとこのgooスマホを普段使いのスマホとして、2台持ちや1台持ちの本気利用スマホとして考えていると思います。そうすると、g02よりもスペックの高いg03も当然普段使い用のスマホとして興味が湧くのではないでしょうか。
g03は3万円と結構な金額がかかるものの、スペックではgooスマホで最も良いクラスです。RAM2GBのおかげで重いアプリを複数マルチに展開しても動きが悪くなったりせずに使い続けられることでしょう。
しかし不具合報告が
スペック上での期待値はg03はg02同様に価格とのバランスにも優れ、金額が予算内に入るようならば、g03は良い選択になるはずでしょう。
ですがユーザーレビューを見てみると、残念ながらg03には「再起動が頻発する」不具合が存在しているようです。これはTwitterなどで検索してみても、再起動問題は多くのユーザーの個体で発現しており、アップデートなどで修正が入らない限りは大きめの不具合として残りそうです。
g02と違い明確な不具合があるため、g03はあまりオススメは出来ません。もちろん修正されればこの問題は考えなくてもいいのですが。
コスパ比較ではAscend P7に敗北
では仮にこの問題が解決したらg03はオススメ出来るのかというと、そうでもありません。
その理由はg02と比べてコストパフォーマンスの面で明らかに他社のSIMフリースマホに劣ってしまっているからです。そのSIMフリースマホとはAscend P7です。
デザイン的にも引けを取らないかっこよさで、ガラスを使い高級感も全体から感じられます。しかもディスプレイ解像度はフルHD、CPUのベンチマークテストでもS615よりも上の数値を残し、スペックでは完全に上位モデル的な位置づけです。
それにもかかわらず、販売価格は3万円以下の価格で購入出来てしまうため、g03では太刀打ち出来ないクラスのコストパフォーマンスを出されてしまっています。LTE Bandの対応数などで多少の優位ではありますが、そうした違いでは敵わないスペックの差が出てしまっています。
gooスマホ買うならg02以外はデザインが趣味とかでない限りは適さず
というわけで、gooスマホについて実際にどれを購入すべきかと考えると、g01はやはりスペックが低く常用向きではなく、特定の利用方法を考えている人にしか向いていません。
一方でg02、g03の常用向きスペックのスマホでは、g02が他社のSIMフリースマホとコストパフォーマンスの面で争えるだけの実力が存在しています。g03は発覚したリブート問題とコスパで他社製のスマホに内容が劣るため、あえて選ぶものではないというのが結論です。
g02は2万円でLTEが使えるスマホという大きな強みがあるのですが、g03になると3万円と値を上げたにも関わらず、g02のようなはっきりとした強みが消えてしまい、不具合関係なく凡庸になってしまっている印象を受けます。1万円、2万円、3万円というわかりやすい価格設定は面白いのですが、価格に見合ったものは2万円のg02ぐらいで、あとはもうちょっと価格を頑張らないと他社の製品に勝てる部分は出てこないでしょう。
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