ASUSは国内向けのSIMフリースマートフォンとしてZenFone 2 laserを8月8日に発売しました。
この機種は、ASUSUが格安スマホおよびSIMフリースマホのスマッシュヒットとなったZenFone 5の後継機種にあたります。ZenFone 2 がハイスペック高額路線での発売となり、3万円以下の価格帯を求めていたユーザーにとって肩すかしなスマホになっていましたが、今回のZenFone 2 laserは価格帯とスペックの両面においてZenFone 5の正当な後継機種という存在になりそうです。
ここではZenFone 2 laserのスペックを紹介するとともに他社のミドルレンジスマホとの比較、それに格安SIMとセットで販売されるキャンペーンについて触れてみます。
スペック比較
まずはZenFone 2 laserのスペックを他のスマートフォンと比較していきましょう。
比較対象はやはり同価格帯のスマートフォンが相応しいでしょうから、2万円台後半から3万円ほどの機種の中から複数比較対象を出してみたいと思います。まずはシリーズとしては前のモデルとなるZenFone 5との比較の中でこのZenFone 2 laserのスペックから読み取れるより詳しい性能に関する情報をまとめましょう。
その後に他社の同価格帯のスマートフォンとの比較、およびキャンペーン価格等との比較を合わせてZenFone 2 laserが買いかを考えてみたいと思います。
ZenFone 2 laserとZenFone 5、2
まずはZenFone同士での比較をしましょう。位置づけが異なるハイスペックモデルZenFone 2と、同じ役割を与えられたミドルスペックスマホであるZenFone 5とをZenFone 2 laserでスペック比較を行ってみましょう。
ZenFone 2 Laser | ZenFone 5 | ZenFone 2 | |
OS ver | Android 5.0 (Lollipop) | Android 4.4 (KitKat) | Android 5.0 (Lollipop) |
CPU | Qualcomm Snapdragon 410 | Qualcomm Snapdragon 400 | Atom Z3580/Z3560 |
RAM | 2GB LPDDR3 RAM | 2GB | 2GB/4GB LPDDR3 RAM |
ROM | 16GB eMCP | 16GB/32GB | 32GB/64GB |
液晶画面 | 5inch,HD | 5inch,HD | 5.5inch,Full HD |
バッテリー | 2400 mAh | 2110 mAh | 3000 mAh |
重量 | 145g | 145g | 170g |
カメラ | メイン:1300万画素 サブ:500万画素 |
メイン:800万画素 サブ:200万画素 |
メイン:1300万画素 サブ:500万画素 |
通信対応 | 無線LAN 802.11b/g/n Bluetooth V4.0 microSIMスロット×2(両LTE対応) |
無線LAN 802.11b/g/n Bluetooth V4.0 microSIMスロット |
無線LAN 802.11a/b/g/n/ac Bluetooth V4.0, NFC microSIMスロット×2 |
LTE Band | 1/3/5/6/8/9/18/19/28 | 1/3/7/8/7/19 | 1/2/3/4/5/6/8/9/18/19/28 |
W-CDMA Band | 1/2/5/6/8/19 | 1/2/5/6/8/19 | 1/2/5/6/8/19 |
センサー | 加速度センサ/電子コンパス/近接センサ/光センサ/磁気センサ | 加速度センサ/電子コンパス/近接センサ/光センサ/磁気センサ | 加速度センサ/電子コンパス/ジャイロスコープ/近接センサ/光センサ/磁気センサ |
直接的な対抗となるのはZenFone 5です。こちらとの比較を前提に話を進めましょう。
主に変更となったスペックの根幹部分は、CPUぐらいです。スナドラ400から410へと変わりました。他にはカメラ機能が大幅にアップしました。画質を向上させる形ではなく、絵作りに関するソフトウェア的な部分、そしてフォーカスの素早さなどの部分で改善が見られます。
この他にはZenFone 2で安っぽさを感じた背面がかなり手の込んだものになっているのを感じました。HTL23のようなマットで手触りが良く、手脂などが付きにくい仕様になっていたのは好印象です。
独自UIなどのソフトウェアの部分でも子供向けモードや、中高年向けモードの簡単操作が出来るものが用意してあり、単純に使いやすさや作りこみという点でZenFone 5よりも進化しているのがわかります。そして電池が着脱式になった点も見逃せない改善点です。
この内容でこの価格帯ならば、ZenFone 5が見せていたような格安スマホとしてのコストパフォーマンスを十分に踏襲することが出来るでしょう。
ZenFone 2と比較した場合だと、CPUがAtomのZenFone 2だと使えないアプリも出ていたのですが、それはZenFoneでは心配要らない問題となりました。また電池持ちの良さも向上されており、ハイパワーなアプリでは多少もたつくでしょうが普段の使い勝手は上がっています。また何よりもサイズが小ぶりになったことでZenFone 2と比べると非常に持ちやすくなったのを感じます。この進化は使用感にダイレクトに伝わってきます。
他社スマホとの比較
他社スマホだと同じ価格帯で販売されているHuaweiのP8 LiteとZTEのg03の2つを比較対象に出してみました。
ZenFone 2 Laser | Huawei P8 Lite | g03 | |
OS ver | Android 5.0 (Lollipop) | Android 5.0 (Lollipop) | Android 5.0 (Lollipop) |
CPU | Qualcomm Snapdragon 410 | Kirin 620 | Qualcomm Snapdragon 615 |
RAM | 2GB LPDDR3 RAM | 2GB | 2GB |
ROM | 16GB eMCP | 16GB | 16GB |
液晶画面 | 5inch,HD | 5inch,HD | 5inch,HD |
バッテリー | 2400 mAh | 2200 mAh | 2400 mAh |
重量 | 145g | 131g | 132g |
カメラ | メイン:1300万画素 サブ:500万画素 |
メイン:800万画素 サブ:200万画素 |
メイン:1300万画素 サブ:500万画素 |
通信対応 | 無線LAN 802.11b/g/n Bluetooth V4.0 microSIMスロット×2(両LTE対応) |
無線LAN 802.11b/g/n Bluetooth V4.0 microSIMスロット×2(両LTE対応) |
無線LAN 802.11a/b/g/n/ac Bluetooth V4.0 microSIMスロット |
LTE Band | 1/3/5/6/8/9/18/19/28 | 1/3/5/7/8/19/28/40 | 1/3/19 |
W-CDMA Band | 1/2/5/6/8/19 | 1/5/6/8/19 | 1/6/19 |
センサー | 加速度センサ/電子コンパス/近接センサ/光センサ/磁気センサ | 加速度センサ/近接センサ/環境光センサ/電子コンパス | 加速度センサ/近接センサ/光センサ/デジタルコンパス/Gyro |
価格 | 27,800円 | 28,600円 | 30,000円 |
スペック的にはg03が頭一つ抜けています。CPUのスナドラ615はZenFone 2 laserのS410よりも3D性能などのグラフィック補正が高いです。アップデートによって個別の本体で起きていた再起動の不具合も修正され、虹彩認証という3万円台のスマホにしては驚くべき高機能が追加されています。発売当初こそ不具合で評価を落としましたが、g03はこの2つのスマホに比べると、値段が高い分機能や性能は上になっています。
Huawei P8 Liteとの比較では優劣はつけにくいのが正直なところです。センサー関連の搭載数がHuawei P8 Liteのほうが少ないですが影響は少ないでしょう。auのLTE Bandに2つ対応しているため、デュアルSIMスロットの片方にau系回線を予備で入れておくというやり方使えるZenFone 2 laserのほうが取り回しはしやすいでしょう。
子供向けにも使いやすいモードがあり、指定したアプリの利用時間を決められるようになっています。ゲームや動画を1日1時間までに抑える、なんて方法をスマホ側で設定できるようになっています。
こうした点に興味がないようならばスペックではP8 Liteとはそれほど変わるところがないため、デザイン重視で選んでいいかもしれません。背面がフラットなP8 LiteはカッコよさをZenFone 2 laserよりも感じます。一方でZenFone 2 laserのラウンドフォルムな背面は持ちやすさがあります。
LTE Band的にauのMVNOに対応しており、選べる回線に幅があるメリットからスペック的にはP8 LiteよりもZenFone 2 laserのほうがいいでしょうか。g03との比較ではスペックに明確な差があり、価格の差分がそことの違いを埋めるに適したものかという判断になってくるでしょう。
キャンペーンはNifMo待ち
次はこのZenFoneの購入方法についてです。こうしたSIMフリースマホはMVNOから格安SIMと組み合わせて売られることによって、格安スマホとして提供されています。その中には特別なキャンペーン価格として販売しているところがあり、MVNO次第ではお得な契約をすることが可能です。
今回は今ZenFoneを扱うMVNOのキャンペーン比較と、先程比較したP8 Liteとg03についてもキャンペーン内容を記しておくので、実質的なキャンペーン価格でどれがお得かということを明らかにしておきたいと思います。
ZenFone 2 laser | 本体価格 | キャッシュバック | その他特典 |
IIJmio(ASUS公式) | 27,800円 | ー | IIJmioの音声SIMカードが無料(開通の必要なし) |
楽天モバイル | 27,800円 | 1000ポイント還元 | 8GBモデルを22,800円で発売 |
U-mobile | 27,800円 | ー | ー |
DMM | 27,800円 | ー | 通信費から10%をポイント還元 |
NifMo | 31,112円 | まだ発表なし | 毎月200円、24か月合計4800円の割引 |
Huawei P8 Lite | |||
NifMo | 31,112円 | 10,000円キャッシュバック | 毎月200円、24か月合計4800円の割引 |
DMM mobile | 28,600円 | ー | 通信費から10%をポイント還元 |
IIJmio | 28,600円 | ー | 抽選でアマゾンギフト券 |
楽天モバイル | 28,600円 | ー | ー |
g03 | |||
goo simseller(OCNモバイルONE) | 30,000円 | ー | OCNモバイルONEのSIMカードがセット(開通の必要なし) |
このようにそれぞれのMVNOのキャンペーンを比較すると、ZenFoneには今のところ目立ってお得なMVNOセット契約はないという結論になります。良くて楽天とNifMoぐらいです。それでも割引やポイント還元はそれほど大きくはありません。
一方でP8 LiteのキャンペーンではNifMoの契約が群を抜いてお得なのがわかると思います。毎月200円引きがされるだけでなく10000円ものキャッシュバックを得ることが出来ます。これによって実質的なP8 Liteの販売価格は21,112円という、2万円台後半で当初比較していたスマホ群の中でも一層安い金額で購入できるようになっています。
これと比較してしまうと、同価格帯の同スペックであったはずのZenFoneは不利になるでしょう。5000円以上の金額差が生まれてしまうわけですから、ちょっとしかスペックが違わないなら安いほうがいいはずです。
g03についてはキャンペーン価格ではgoo simseller以外選ぶ価値は無いので比較になりえません。
ではこれらのMVNOキャンペーンを踏まえた上で結論を下すとなると、ZenFone単品でMVNO間の比較をした場合、ほぼどこでも好きなMVNOで契約すれば良いということになり、似たようなスペック&価格のスマホ3種類の間で比較すると、キャッシュバックが非常に大きいP8 LiteをNifMo契約するのが一番ということになります。
ただし、これはあくまでも8月12日現在のキャンペーンを比較した状態での結論です。実はZenFoneのNifMo契約については、8月20日から正式に受付が開始します。そのため、この20日にならない限りは正確なNifMoのキャンペーン内容が不明なままになっています。もしもZenFoneでもP8 Liteと同じようにキャッシュバック10000円のキャンペーンが始まった場合、ZenFoneのほうが先程の結論のようにLTE Bandの関係上使いやすさが上になりますから、ZenFoneがオススメということになります。
というわけで、現状のZenFoneはP8 LiteのNifMoキャンペーンに負けていますが、もしも同じNifMoがキャッシュバックをつけた場合は、ZenFoneを取り扱うMVNO間でも一番良いお得な内容になりますし、P8 Liteやg03といったスマホと比較しても全く負けることのない契約内容になります。
なのでZenFoneのMVNO契約はNifMoのサービスが正式にスタートしてから正しく比較した方が良いでしょう。キャッシュバックが付いたらNifMoの契約が200円引きと合わせて一番お得になるでしょう。5000円ならZenFoneのMVNO契約の中でトップクラスに、10000円あればP8 Liteにも余裕で対抗できる格安スマホになります。
NifMoキャンペーン
NifMo 機種限定キャッシュバックキャンペーンページ
goo simseller公式
goo SimSeller
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