IIJmioとそのMVNOであるDMM mobileの次はOCNモバイルONEです。
やはり今MVNOを語り、サービスの良さについて追求していくのならば、IIJmioとOCNモバイルONEが真っ先に触れるべき格安SIMになるでしょう。速度が最低限必ず出てくれて、それでいて全体的に不満のない高品質な回線品質で、MVNOを選ぶならまず最初に検討したいサービスです。
既にIIJmioについては内容をまとめているので、次はこのOCNモバイルONEについてをまとめてみたいと思います。
プランの特徴
OCNモバイルONEはその契約コースに最も特徴があります。逆に料金の面ではそれほど特徴はありません。むしろ他社と比べると同一プランでも高くなってしまうものもあります。
契約コース | 70MB/日コース | 100MB/日コース | 2GB/月コース | 4GB/月コース | 7GB/月(500kbps)コース |
データプラン | 900円 | 1380円 | 1100円 | 1450円 | 1800円 |
音声通話+データプラン | 1600円 | 2080円 | 1800円 | 2150円 | 2500円 |
契約事務手数料 | 3000円 | SMSオプション | 120円 |
音声オプション解約金 | 6ヶ月以内8000円 | 音声契約SIMシェア | 450円 |
パケットデータ追加 | 500MB/500円 or 当日使い放題/500円 | 通話料金 | 30秒/20円 |
まずは特徴的な契約コースというものについて説明を加えてみます。
OCNモバイルONEはそのプランで決定的に他のMVNOと違うものがあります。それが70MBあるいは100MBのパケットデータを「1日」ごとに使えるというプランです。普通は「ひと月」ごとにパケットデータが使えるのですが、「1日」ごとに使えるプランというものがOCNモバイルONE(とその系列において)独自に用意されています。
今のところOCN系列のMVNO以外では、ほぼ真似のできていないプランで非常に特徴的です。MVNOのシェアの20%がこのOCNモバイルONEを選択していると言われていますが、その70%以上がこの「1日」ごとにパケットデータがチャージされるプランを選択しているという人気のプランです。
このプランを契約することで、アプリを一度に多くダウンロードするのには不向きですが、普段のネットや動画を見るのには全然困らない契約コースということが言えます。
音声オプションも2014年の終わり頃から提供され始めています。
大容量プランがない
OCNモバイルONEの弱点は、5つプランがあるのですがその内実質的な大容量プランが4GB/月か100MB/月というプランしか無いということです。7GBのプランで500kbpsしかでないというコースもありますが、速度的に契約するメリットがありません。
かなり通信品質の高いMVNOではあるのですが、大容量で使えるものが無いのは残念な内容になります。
OCNモバイルONE特徴的な機能
・Wi-Fiスポット
大容量プランはありませんが、それの代替として外出先ではOCNの用意したWi-Fiスポット・公衆無線LANスポットを無料で使えるようになりました。これはつい最近始まったサービスです。
Wi-Fiスポットでの通信は、パケットデータを消費しないので、このWi-Fiスポットで通信した分は完全に無料でデータ量も使わないでいい通信です。
ただ問題点はこのOCNのWi-Fiスポットはあまり多くのところには設置されていないということです。そのため、便利ではあるもののちょっと郊外に流れる生活圏では、恩恵自体が受けられない可能性というのもあります。
・データ量繰り越し
IIJmioではおなじみの機能でしたが、それにOCNモバイルONEも対応しました。IIJmioは2014年の速い段階からこの機能を利用できていたのですが、OCNモバイルONEは2015年から対応です。
1日コースでも1月コースでもどちらも繰り越しが出来ます。翌日か翌月までの繰り越しになり、余ったパケットデータが無駄なく再利用出来ます。特に1日コースだとかなり便利になるのではないでしょうか。1月コースだと平均的な使用量というのが約30日間の間に出来上がるものですが、1日コースだと使う日使わない日がはっきり分かれることもザラだと思います。
こうした状態だと前日の繰り越し分が使えて通常よりも長時間高速通信出来るという機能は何かと役立つ機能でしょう。
速度計測
お昼時はその他のMVNO同様に、やはり速度は大きく落ちてしまいます。この時間帯はおそらくNifMoぐらいでないとまともな速度を出す格安SIMというのは存在しないでしょう。
ただ混雑していない時間帯は快適な速度で利用することが出来ます。大体6Mbps前後を出していますので、これぐらいの速度ならば動画でもWebサイトでも軽く読み込んでくれることでしょう。
21時以降の速度計測では、同時間で共に計測したIIJmioと比較して大差がついています。残念なことに遅さがIIJ系列の格安SIMと比べると明らかに遅いです。想像以上に結果が出ませんでした。恐らくはちょうどOCNモバイルONEが混んでいたタイミングかもしれません。OCNモバイルONEは1日ごとにデータチャージされる契約が人気ですので、1日の終わりに残っているパケットデータを使い切ってしまおうという考えがあるのかもしれません。
12時台 | 15時台 | 21時台 | |
ダウンロード速度 | 0.41Mbps | 6.28Mbps | 1.35Mbps |
アップロード速度 | 1.54Mbps | 1.03Mbps | 1.87Mbps |
Ping | 131 | 138 | 76 |
速度では21時以降の数字に若干不満が残りますが、それでもプランの魅力の大きさがOCNモバイルONEには存在します。機能も豊富さがあるため使いやすさでは確実に上位に入るかと思います。混雑時、特に夜の時間帯での速度低下は残念ではありますが、プランの特性上混雑してしまうものなのかもしれません。普段の速度には全く問題ないので、自宅に固定回線などがある場合は特に気にすべき速度ではないかと思います。
毎月のパケットデータの残りの量を気にしてしまうのが嫌な人には、OCNモバイルONEの契約コースは最適解かと思われるので、強くお勧めしたいMVNOでありコースです。
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