楽天モバイルなんかからの発売が予定されているXperia 10について、そのレビューを行っていきたいと思います。
Xperia 10は21:9のディスプレイ比率を持ったXperia 1シリーズのミドルレンジモデルとして用意されています。
フラグシップのXperia 1に比べると性能や端末の質感なんかに違いはありますが、基本的に利用できる機能などは近いものが多くなっています。
海外モデルと比べると特にCPUの性能がアップされているため、海外モデルよりも使いやすい機種になっています。
レビューではまず感じたデメリットについて評価していきます。そうしたデメリットに目を通してもらい、それらの内容が妥協できるようでしたら次のメリットの項目についても読み進めてもらえればと思います。
レビューのベースは海外モデルですが、ほぼ国内販売モデルに流用できる内容かと思います。
Xperia 10のスペック
OS | Android 9 |
---|---|
CPU | Snapdragon 630/(国内710) |
RAM | 4GB |
ROM | 64GB |
メインカメラ | 1400万画素+500万画素ズーム |
フロントカメラ | 800万画素 |
重量 | 162g |
サイズ | 155.7 x 68 x 8.4 mm |
ディスプレイ | 6インチ 1080 x 2520 占有率79.4% |
バッテリー | 2870mAh |
Xperia 10は国内モデルと海外モデルでスペックが異なるとされています。
主な違いは以下の点です。
- CPUがグレードアップ(Snapdragon 630→710)
グラフィック性能などが向上したSnapdragon 710を国内モデルのXperia 10は搭載するとされています。
Snapdragon 630では多少のパワー不足を感じられてしまう部分もありましたが、このCPUのグレードアップによってこの弱点が大きく改善されていることが期待できます。
国内モデルはこうした点において海外モデルよりも使いやすい機種になっているのがわかります。
その分価格設定については若干高いものにはなりますが、CPUのアップグレードでミドル~ハイクラスのスマホとなったことで、長くこのXperia 10を使い続けても快適な操作性・性能で利用し続けることができるようになりました。
ライトユーザーからビジネスマン向けにかなりの使いやすさを見せる機種になっているため、オススメできる2019年の春夏スマホになっています。
それゆえにまずはレビュー内でデメリットについて確認してもらえればと思います。
Xperia 10のデメリット
防水・防塵機能がない
Xperia 10は国内モデルモデルでもおそらく防水・防塵機能が用意されていないことが予想されます。
日本で利用することを考えたら、特に発売時期は最近ゲリラ豪雨などが増えており急な雨に襲われる危険性があります。
そうした中で防水機能やそれに付随する防塵機能といったものがあると安心できるわけですが、残念ながらXperia 10には用意されていません。
国内のミドルレンジモデルがAQUOSや京セラ機を中心に防水・防塵機能を用意している中で、こちらの機能が用意されていないというのは物足りないと言えてしまう点です。
使う場面を選ぶ必要があるという点で気を付けなければいけないポイントになるでしょう。
対応コンテンツ・アプリが少ない
このXperia 10はスマートフォンの画面比率の中でもこのXperia 1シリーズでしか採用されていない21:9という非常に縦長の画面比率を用いています。
こちらがこのXperia 10およびフラグシップのXperia 1の魅力にもなるところなのですが、その特殊で縦長な画面ゆえに対応コンテンツやアプリというものが少なくなっているのは気になる点です。
一応この21:9という比率はシネマ向けのサイズとされていますが、Youtubeのような一般的な動画サイトだと黒帯が出やすく、通常の動画コンテンツだとこの画面の比率をうまく活かせません。
また一部古めのアプリなんかだと画面比率に合わせて自動でサイズ調整というものをしてくれないものがあり、こちらも画面下部に黒帯が生まれてコンテンツの表示がちょっと寂しいものになってしまいます。
CPUがSnapdragon 710になることでゲームなども遊べるようになりますが、こちらも若干黒帯が出てしまうものがまだまだあり、アプリを使った時の見栄えが良くないものというのがあります。
比率をしっかり合わせて縦長で見るコンテンツなんかにはぴったりなのですが、一部の非対応アプリやコンテンツとは相性の悪い比率になってしまいます。
背面がツルツル滑る
使っていて地味に困っているデメリットとして、背面加工の問題があります。
Xperia 10はXperia 1のガラスと違い、非常にサラサラとした強化プラスチック加工がされたボディ素材になっています。
このため背面に指紋などが付かない反面、背面が滑りやすくなってしまっており少し傾いたところに置いたりしてしまうと目を離した隙に落ちていることがよくあります。
また持つ時もポケットから取り出す時やしまう時に力を弱めた時に滑り落ちてしまいそうな感じになってしまうため、取り扱いに気を使います。
何度か落としても壊れてはいませんが、特に耐久性が高い機種ではないために、取り扱いという点はこれまでのスマホよりも気を付ける必要というのがあるでしょう。
ツルツルサラサラで触るのは気持ちいいのですが・・・。
指紋認証は精度低い
生体認証には指紋認証が利用できますが、決して精度は高くありません。
もう少し詳しく言うと、精度自体は高いものの指を置いても反応しないときがあり、精度が高くても数回触れる時間のために指紋認証およびロック解除が遅くなる時があります。
レスポンスがそこまで良くないために指紋認証はあまり褒められるものではありません。
こちらは使っていて気になります。ストレスを感じるほどではないですが気になります。
Xperia 10を実際に使ってみて感じたデメリットとしてはこれらの内容が挙げられます。
(おそらく)低価格で面白い画面比率を持ったスマホとしてオススメなのですが、使っていて問題だと感じるポイントはこちらのような点が間違いなくあります。
こうしたデメリットはあるものの、もしも内容が許容できるようならば次のメリットの項目も読んでみてください。
デメリットがありながらもオススメ機種となっているために、次のメリットといったところもぜひ確認して興味を持ってもらえたらと思います。
Xperia 10のメリット
21:9ディスプレイはスマホ向けの縦長コンテンツのアプリではかどる
一部のアプリでは比率の問題でうまく活かせない、そもそも黒帯がでて表示が余るといったデメリットを見せていた21:9の画面比率を持つXperia 10のディスプレイですが、表示の問題がなく縦にスクロールするタイプのアプリで利用した場合には非常に使いやすいものになっています。
わかりやすいのがTwitterの例でしょうか。
縦にスクロールするコンテンツだとこの21:9は表示が普通のスマホよりも同じスマホサイズなのに広くなる特徴を持っています。
そのため1画面内に表示されるツイート数が多くなっており、少ないスクロール数で今何が起こっているのかを把握することができます。
昨今のスマホ向けコンテンツでは縦に長いものが多いため、スクロール数が少なくなった上に読み進める上であらかじめ次の情報が目に入っているというのは、手の負担はもちろん読む負担というのも軽減されるものになっています。
1画面の内に多くの情報が入ることになるこのディスプレイ比率は本当に使いやすいです。
横向きで使うことになる動画やゲームなんかとはあまり合いませんが、縦で使うTwitterやInstagramその他SNS系との相性は非常に良いものになっています。
スマホ向けにしっかりとデザインされたサイトもみやすくなるため、それらの利用頻度が高いという人にはこの特殊な画面比率はピッタリ使えるかと思います。
この特殊な画面比率はXperia 1シリーズにしかない魅力でありメリットです。
ネックだった性能面は国内モデルにおいて改善
海外モデルはCPUのグレードが低いためにちょっとスペック不足を感じることが操作していてあったのですが、国内モデルではこのCPUをSnapdragon 710に変える噂がということで、このスペック不足という点が改善しているものと思われます。
Snapdragon 630の海外モデルでは、普通に操作している時にたまに処理が追い付かずカクつくことがありました。またアプリの読み込み速度というのも他のハイエンドモデルに比べて遅くなっており、特にゲームアプリでは実際にプレイできる画面になるまでの時間というのがかかりやすくなっていました。
それら自体はデメリットとは感じないレベルの妥協できるものではありますが、やはりCPU性能はあくまでもミドルレンジの機種なのだなと感じさせるものになっていました。
そうした中で楽天モバイルで発売予定とされているXperia 10はこのCPUがSnapdragon 710になるということで、グラフィック周りの処理能力が向上した700番台のSnapdragonの採用によってアプリ間の切り替え時のスムーズさやアプリ読み込み速度の改善といったものが期待できるようになっています。
元々Snapdragon 630の時点で比較的扱いやすくて快適度も高かったため、それがさらに快適になるというのであればこれはXperia 10をさらにオススメできる理由になります。
スペック・性能が海外版から上がり、パフォーマンスを向上させた良機となります。
軽くて幅も狭いため使いやすい
Xperia 10は画面サイズ自体は6インチとなっていますが、21:9と縦長の画面になるため縦は長いですが横幅は意外にもスリムなものになっています。
幅はなんと68mm。
Xperia XZ1というこれまでのフラグシップ系モデルのサイズである73.4mmよりも狭く、65mmのXperia XZ2 compactに迫るスリムさを持っています。
このため手に収まるサイズ感として非常にコンパクトな作りになっており、持っていても馴染みやすい扱いやすさを感じることができます。
また軽さも162gとなっているために、6インチ級スマホの中でも比較的扱いやすいものになっています。
大画面モデルと言っていい6インチながらこのコンパクトモデルに近い幅の狭さは非常に魅力のあるサイズ感と言って良いでしょう。
これは長く使っていく上でも大きなメリットとなる点です。
安価な価格設定ならハイエンドゲームをやらないライトユーザーやコンパクトなスマホが欲しい人にピッタリのスマホ
Xperia 10のデメリットについては防水・防塵機能がなく若干不安なところ、それと古いアプリや対応が遅いアプリでは表示が大きく余ってしまうディスプレイサイズといったところです。
このあたりはスマホの使い方、それに普段使っているアプリによっては不便さを感じてしまうかもしれないデメリットなポイントであるのは間違いないでしょう。
一方でそうしたデメリットさえ許容することができれば、大画面なのに持ちやすい幅と軽さを持ったちょっと特殊なコンパクトモデルとして利用でき、性能面でも快適さを持ったスマホとして使えます。
そして何よりもSNS中心に、スマホ向けのサイトや縦にスクロールするアプリの一覧性というものが非常に向上するため、何度も画面をスクロールすることなくコンテンツに集中できるスマホになっています。
デメリットがあるとはいってもXperia 10はそのメリットが良すぎる・特徴的すぎるためにオススメすることのできるミドルレンジスマホです。
楽天モバイルで登場することになれば、価格面でも安いことが期待できるために使いやすさといったところも含めてコスパの高いスマホになることが予想されます。
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