AQUOS R2についてもGalaxy S9やarrows Beと同じように夏モデルのレビューを残しておきたいと思います。
利用したのはdocomo版となりますが、Xperia XZ2のようにバッテリー持続時間が3キャリアで大きく異なるという問題もないためにauでもSoftBankでも今回のレビュー内容は当てはまるものになると思います。
満足度は高めではあるものの、結構気になる箇所が多いためにデメリットに関する内容は多めです。
AQUOS R2のスペック
AQUOS R2 | Android 8.0 |
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SoC | Snapdragon 845 |
RAM | 4GB |
ディスプレイサイズ | 6インチ |
質量 | 183g |
バッテリー容量 | 3130mAh |
カメラ | 2260万画素(動画専用1630万画素) |
インカメラ | 広角1630万画素 |
主要機能 | 防水・防塵、おサイフケータイ、生体認証(指紋) |
AQUOS R2の機種変更価格
docomo
一括価格 | 95904円 |
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月々サポート | ▲1944円 |
実質価格 | 49248円 |
au
一括価格 | 95040円 |
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毎月割 | ▲1656円 |
実質価格 | 55296円 |
SoftBank
一括価格 | 93120円 |
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月月割 | ▲2000円 |
実質価格 | 45120円 |
販売価格は高めです。
全体的に実質価格であっても高額になるため、2年間使うことを前提に考えたほうが良いでしょう。
以下のレビューでも全体として大きな不具合などもないために、将来的なリセールバリューを考えた時に下取り価格や買取金額というのは高い金額を維持し続けると思うため、2年後に下取りや買取を利用することを前提にしたほうが安い買い物であると考えることが出来るでしょう。
販売価格が購入理由として悩むのならば、リセールバリューに期待して思い切って購入してしまうのが良いかと思います。
AQUOS R2のメリット
高い解像度にハイスピードIGZOのヌルヌルくっきり表示は気持ち良すぎる
AQUOS R2のレビューについて、ここから開始していきます。まずはメリットです。
AQUOS R2のメリットの一つとして挙げられるのはディスプレイの解像度および動きがあるときでも表示がしっかりと反映されるところです。
ハイスピードIGZOパネルをディスプレイに使っているAQUOS R2では、省電力でありながら解像度はWQHD+という高解像度になっています。このため6インチの大画面でありながらも小さな文字や画像の隅々までがくっきりと表示されて非常に見やすく読みやすいスマホディスプレイとなっています。
また120hzの表示レートと平均的なスマホの1.25倍ほど動きのある表示に対して残像などがでないハッキリとした表示が出来るため、ちょっとしたスクロール中でも何が書いてあるのかを流し読みでも把握することが出来ます。
動画やゲームでもヌルヌルと表示がされるので、そうしたコンテンツを楽しみたい人にとっては表示のされ方が気持ちの良いものになっています。
動きのあるコンテンツを楽しみたいならばAQUOS R2のディスプレイは解像度もヌルヌル表示もどちらもメリットになってくれるのは間違いありません。
ヌルヌルかつタッチレスポンスの良さも気持ちいい
ディスプレイのヌルヌルさは大きなメリットですが、それをさらに活かしてくれるのが性能の高さです。
Snapdragon 845という最新鋭のCPUとRAMに4GBと大容量なメモリを積んでいるために、タッチスクロールなど各所の操作・動作について非常になめらかで快適なレスポンスを示してくれます。
ヌルヌルという表現がぴったりな動きの良さを性能の高さ故に実現していて、普段のスクロールからアプリの動作までが常に気持ちよく動かせるようになっています。
タッチの良さも正確で反映速度も良好です。
ディスプレイのヌルヌルさに加えて性能の高さによるヌルヌルさが加わっているため、これまで触ったdocomoの夏モデルの中でも最上級のヌルヌルさを表現しているのがAQUOS R2となっています。
動画+写真の同時撮影が非常に便利
AQUOS R2は2つのレンズを持っています。
これは動画専用と写真専用のレンズとなっており、それぞれ全く別の撮影に対応しています。
このため、機能の一つとして2つのレンズを同時にアクティブ化して、動画撮影中に写真撮影を行うことが出来るようになっています。
動画撮影中に写真を撮るというのは今までも出来る機種はありましたが、それは動画内のワンシーンを切り取るために画質が荒かったりする弱点がありました。
今回のAQUOS R2では動画撮影中に写真専用レンズで別途写真を撮るために、画質の劣化がなく高画質に動画撮影中でも写真を撮ることが出来ます。
写真撮影は手動でも出来ますが、AIによるオート撮影にも対応しており、人物などを撮っている時に顔がカメラ側に向いたり表情が変わったりすると写真も自動で撮ってくれます。
子供やペットがいるなんて人にとってはこの動画と写真の同時撮影機能は相当便利な機能になると思います。動画でだけでなく高画質な写真でも残してくれるのは非常に嬉しいはずです。
機能の豊富さは素晴らしい
AQUOS R2は元々日本メーカーということもあり、その機能についてかなり日本人向けにアレンジしてあるものが豊富となっています。
どれも使いやすいものが揃っており、細かい場面で役立ってくれます。
- 防水・防塵
- おサイフケータイ
- 人工知能が欲しい情報をまとめてくれるエモパー
- 手が濡れていても使える仕様
- 放熱設計
- 指紋センサーでナビキー操作
- のぞき見ブロック
- 充電方法を負担の少ないものにしてバッテリーを長持ちさせるインテリジェントチャージ
- スクリーンショットをなぞるだけで可能にするClip Now
- 長いページを自動でスクロールするスクロールオート
- ブルーライトカットのリラックスビュー
- 4K2K動画撮影
- コンテンツマネージャーの復活
といった機能が揃っています。
どれも使える場面というのは限られているものの、あるとないとでは利用のしやすさというものが異なってくるかと思うので、使いやすさの向上という意味では十分にこたえてくれるでしょう。
デメリット
発熱はしやすい、高温にはならないものの長時間触ると手汗をかくレベル
ここからはデメリットに関してを挙げていきます。
まず発熱に関するデメリットがAQUOS R2にはあります。
Snapdragon 835を使ったスマホに比べてSnapdragon 845を使ったスマホは発熱しやすい弱点を持っているのですが、その中でもAQUOS R2は発熱がしやすくなっています。
Galaxy S9やXperia XZ2といった機種も発熱する点は同じなのですが、これらの機種はどちらかというとギリギリまで耐えた後に負荷が限界を突破すると発熱してしまうという挙動だったのですが、今回のAQUOS R2はそこまで強くない負荷の操作中でもジワリと背面に熱を帯びてきます。
そのため長時間使っているとスマホを持った手のひらが汗で湿っている感覚があります。
発熱はジワリと始まり、結構強い負荷をかけてもあまり高温にはならないので、この点は評価ができます。熱を最初から端末全体で放熱させることで感じやすいものの高温にはならないという状況を作っています。
高温にはなりにくいところは評価できるものの、ちょっと長く触っているだけで熱をもってしまうのはそこそこストレスを感じます。
ほんのりとした温かさはスマホを持っていて気持ちの良いものではないので、この点はデメリットと言えます。
電池持ちは良くなく、充電環境の相性によって急速充電が効かない
熱を持ちやすいために、その状態で使っていってしまうと電池の消費が激しくなってしまいます。
普段の電池持ちというのはかなりいい方ではあるのですが、一度微熱を持ってしまうとそれが継続してしまう傾向にあり、その状態でスマホを使い続けると発熱が電池持ちに影響してバッテリー消費が激しくなってしまっています。
発熱さえなければ余裕のある電池残量を保つことが出来ますが、普通の負荷でも長く使うと微熱が感じられるAQUOS R2ではその発熱のない状態を保つことが難しいため、一度に長時間スマホを触るような人だとバッテリー持ちには不満を持つかもしれません。
大容量かつ省電力ディスプレイのため普段の電池持ちは本当に良いものになっています。ですが微熱を帯び始めてからの消費量は結構強くなってしまうという弱点があります。
またAQUOS R2は急速充電に対応しているのですが、充電コードやチャージャーの規格によっては急速充電ではなく通常の充電速度になってしまいます。そしてその普通の充電速度になってしまうコードやチャージャーの相性というところが他のスマホと比べてシビアになっており、しっかり規格コードやチャージャーを揃えないと充電が遅くなってしまいます。
遅くなってしまった場合には結構な遅さを見せるため、充電時間には要注意が必要です。電池残量には余裕を持って充電するようにしたほうが、いつでも使える状態になるでしょう。
一部アプリの表示がおかしくなる、ゲームアプリでは細部のタッチ精度もズレる
AQUOS R2は19:9のワイドディスプレイを搭載しています。そしてこのサイズ感のディスプレイは一部のアプリが全画面で表示されないという問題を現在持っています。
これまでの主流のアプリが16:9のディスプレイ比率になっていたため、この比率でアプリ設計をしていたアプリはこのAQUOS R2やその他の最近のスマホにおいても表示がおかしな形になってしまうことがあります。
通常他のスマホでは「全画面表示モード」というアプリを強制的に19:9や18:9に修正するモードがあり、AQUOS R2でもフルスクリーンモードというものを用意しているのですが、このAQUOSのフルスクリーンモードは有効にならないアプリというものが多くて使い物になりません。
他のスマホだと16:9のアプリを19:9比率に強制的に変更してしまい、その中で表示におかしいところが出たら16:9に戻すという対応を自動で行っています。ところがAQUOS R2の場合、どうやら16:9じゃないと正常に動かない設定にしているアプリでは、フルスクリーンモードの対応をしないように設定しているために、強制的に19:9比率に変えられる他のスマホと比べると対応アプリが極端に減ってしまっています。
おかしな動作が起きても他のスマホなら16:9に戻して全画面モードを終了するという対応が取れる中で、AQUOS R2はそもそも使えるはずのフルスクリーンモードを機能させないというもったいない設定にしてしまっています。
とりあえず対応させて使えるようにしている他のスマホに比べると、AQUOS R2の対応は慎重すぎるものになっています。
またこれはAQUOS R2だけでなく他の18:9以上のスマホでも同様なのですが、全画面モードに対応する16:9比率が基本のアプリでは、一部のゲームアプリなんかでタッチ精度がわるくなったりすることがあります。
これについてはまだアプリ側が18:9表示にしっかりと対応した設定になっていないからで、スマホ側の問題とは言えないのですが、ゲームアプリを利用するユーザーは注意が必要なポイントとなります。
カメラの画質や夜景撮影能力は夏モデルの中では低い
カメラについては機能は本当に良いところが多く、動画やインカメラも広角で使いやすいために高い評価を付けることが出来るのですが、肝心のカメラ画質や夜景の撮影能力については高い評価はつけられないものになっています。
動画と写真の同時撮影など使い勝手自体は良いのですが、特にカメラの画質や夜景撮影に力を入れている機種が多い2018年夏モデルの中においては、肝心の撮影能力といったところで他の機種よりも悪いというのが実際のところです。
HDRによって白飛びなどがしないような撮影もできるものの、自然にオート撮影をしてしまうと明暗のコントラストが強いところではディティールが飛んでしまうことが多く、万能なカメラの多い夏モデルと比べると弱点を感じさせます。
夜景なんかでも暗い中の光を強く表現してしまうために、白飛びやディティール潰れが発生してしまい、そこまで良い写真を撮影することは難しくなっています。
カメラに関しては機能は良いが撮影能力は平均的というレベルになっているのがAQUOS R2です。
スピーカーは臨場感が少ない
AQUOS R2は大画面ということで動画視聴なんかを楽しむのに適した大きさなのですが、スピーカーの品質があまり良くないために動画の迫力といったものが欠けてしまうのが感じられます。
メインスピーカーは端末の下にありますがここからしかほぼ音が出ず、こちらを塞いでしまうと音量がかなり小さくなります。
ステレオ対応で端末全体を活かして音を出すXperia XZ2やGalaxy S9、P20 Proといった機種のスピーカー性能と比較すると、かなり劣る内容になっているのを感じます。
スピーカーの品質の高さも2018年夏モデルの特徴となっているのですが、AQUOS R2はそこでもあまり良いものを用意してくれていません。
大画面を活かす音響環境というのが用意されていないというのはAQUOS R2の残念なポイントです。
まとめ:基本は良いところが多いが、微妙なところで粗が目立ち発熱も気になってしまう
AQUOS R2についてはデメリットの項目が普段のレビューよりも多くなってしまっています。
ただ普段使っていく上で最も大事な動きの快適さやディスプレイの見やすさ、表示のくっきり感というものでは他のスマホに対して頭一つ抜けた存在感を示しているため、デメリットを多く書いたと言っても普段利用していくにあたってはメリットの良さというものの方が常に感じ続けられると思います。
デメリットの中で大きなところは発熱でしょう。高温にはならないとはいえ、比較的早い段階から熱を持ってしまうというのは使っていて気になります。バッテリーにも影響してししまうため、一度スマホを触ったら長時間使い続けてしまうような人には問題が大きそうです。細めに休ませる使い方なら問題はほぼ無いですが、それだとGalaxy S9やXperia XZ2でも特に問題はないためにAQUOS R2の魅力も少なくなってしまいます。
ディスプレイの見やすさや反応の気持ち良さ、カメラの機能、スマホとしての機能といったところに目を向けるとAQUOS R2は夏モデルの中でも特筆すべき機種となりオススメすることが出来るスマホです。ただ変なところで作りやこだわりが甘かったりするのが弱点で、この辺りをどう捉えるかによってAQUOS R2を選ぶか否かが決まるでしょう。
基本的な部分では不満はほぼなく、発熱についても高温にはならない=放熱設計はきちんとしている、という考えられた上での発熱具合というのも感じるため、もしも気になっているのならば選んで後悔することは少ない機種だと感じます。
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