SoftbankのSIMロック解除、恩恵はほとんど無し

SoftBank

世間はSIMロック解除で何故か携帯料金が安くなると期待して盛り上がっているようですが、この話題に関してはあまりポジティブな要素は多くないと見ていいでしょう。

docomoはiPhoneのSIMロック解除も行うという事でこの点はこれまでよりも歓迎出来る内容ですが、これまで即時のSIMロック解除を受け付けていたのを半年以上経過しないと出来なくなるように改悪し、回線解約があった場合はSIMロック解除受付を3ヶ月で打ち切るなどの白ロム利用者への利便性を損なう条件を含みました。

対するauはこれまで行っていなかったSIMロック解除が出来るようになり、改悪要素がほぼ無いですから、ユーザーにとってはありがたい仕様になりました。しかもSIMロック解除対象の第一弾であるGalaxy S6 edge SCV31では、わざわざauの通信規格に対応していないWCDMAの通信規格をスマートフォン内部に機能として備え、技適もしっかり通してdocomoやSoftBankの3G回線で使えるようにしています。

このWCDMAへの対応は、docomoの行った改悪要素と比べれば非常に良心的な対応と言える事でしょう。

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ではSoftBankはどうなのか

docomoではiPhoneの扱いに大きな変化が起きたものの、これまでSIMロック解除対応内容に改悪を施しました。一方でauではWCDMAに対応し、白ロムでも解除対応に応じるということで、docomoよりも好意的に見る事ができます。

それではSoftBankはどうなのでしょうか。

SoftBankでは詳しいSIMロック解除の説明もまだ公式的にアナウンスされていません。古いSIMロック解除の対応ページはありますが、5月になっても追記されたのはプリモバイルのBlade Qが解除対象になったという情報だけです。

こうした対応から、SoftBankがSIMロック解除に対して積極的でないのが感じ取れます。この非積極的な姿勢というのは、今後発売される予定のスマートフォンの対応周波数からもまた感じられ、SoftBankでは最低限のSIMロック解除への対応はするものの、docomoやauの回線で使えるようには最適化されていないという状態のようです。

 

SoftBankのAndroidスマホ新機種は最低限の周波数対応

総務省に申請された技適情報をまとめたサイト、blogofmobileさんによると、SoftBankの未発表・未発売のAndroidスマートフォンの各モデルのLTE対応周波数などが公表されています。

blog of mobile » Blog Archive » SoftBank Mobile向け未発表端末の認証機関通過状況

それによるとXperia Z4 402SOやGalaxy S6 edge 404SCなどの新モデルでは、どれもSoftBankの持つ周波数にしか対応しておらず、auのようにわざわざ自社に未対応な周波数にも対応するというような積極性は無いようです。auと共通するBand41についても、技適は今のところWiMAX2の通信周波数には対応しておらず、Band対応がされていると言っても通信は法律的な縛りから言うと微妙な扱いになりそうです。

 

SIMロック解除での恩恵はごくわずか

docomoと被るLTE Bandは1、3、28が対応しているものの、実際に使い物になるのは今のところBand1ぐらいのため、SoftBankのスマホをSIMロック解除する恩恵はほぼないと言っていいでしょう。auのような未対応Bandを用意することもないため、たとえdocomo系のMVNOで利用したとしても、高速通信が可能なLTEの電波の入るエリアが狭く、3GもFOMAプラスエリア非対応ゆえに万能さは感じられません。

わざわざSoftbankの端末をSIMロック解除するメリットは薄く、今後発表される日本向けにチューニングされたSIMフリースマホでも使っておいたほうがマシでしょう。

このように今回総務省が義務化したSIMロック解除による恩恵は、auのスマホがWCDMAに対応する場合があり、docomoやSoftbankの3G回線を使えるようになったことぐらいで、docomoでは期間縛りが生まれる改悪、Softbankではそもそもやる気がないようで他社のSIMを使っても割りに合わないという状態です。相変わらず通信料は安くなりませんし、結局世間が思っているようなメリットは生まれず、それどころか既存のSIMロック解除利用者にとって新たな障害が生まれたことで、結局誰が得したともわからない内容になっています。

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