春モデルとして3つのキャリアで発売されたXperia XZsを購入しました。
今回はそちらのレビューをお届けしようと思います。
春モデルの高スペック機種でどの機種を買おうか悩んでいる人、そろそろXperia Z4あたりから2年経つので買い替えを考えている人、今度のスマホはXperiaにしようと考えている人へ、少しでも購入の参考になればと思います。
高級感を感じる触り心地、しかしサラサラすぎるボディには注意
スマホ全体のつくりは非常によくできていて、高級感を感じさせる質感を維持しています。最近のスマホは触った時に安っぽさを感じてしまう機種がたまに見られるのですが、このXperia XZsにはそうしたところは感じられません。
重厚感と高級感を感じさせ、見た目はもちろん持っていても所有感を満たしくれるのを感じられます。
防水にも関わらず充電端子はキャップレス。カメラボタンをハードウェアに搭載し、イヤホンジャックも防水仕様で用意しています。
高級感と重厚感があって所有欲を満たせる機種ではあるものの、実際に触ってみるとちょっと本体がかなりサラサラとした質感に加工されており、滑り安くなっているのが感じられます。こちらは操作する際に注意がいるでしょう。慎重に扱わないと思わぬところで落としてしまうかもしれません。
カメラは調節機能が多く嬉しいが、簡単に撮って綺麗に仕上げたいライトユーザーにはちょっとハードル高め
Xperia XZsの注目点の一つはカメラ機能になるのではないでしょうか。
Xperia XZsはXperiaXZからメインカメラの画素数が若干下がっています。しかしその分自撮り向けのインカメラは画素数が上がっているため、全体的に見ればカメラ機能はかなり上がっているとみることが出来ます。
機能も多いです。ただちょっと操作性に難があります。明るさの調節や撮影モードの変更に2タッチ以上必要になるものもあり、ちょっと面倒だなと感じるところがあります。
実際の作例は以下のようなものです。
画角が広くいわゆる広角ぎみの写真がスマートフォンでも撮ることが出来ます。ゆがみも少な目となっているので、より見た目に近い範囲の写真を撮ることが出来ます。
一方で色みについては好みがわかれるものに。自然な見た感じの色よりも大分落ち着いた、青みがちょっと強調されている風に見えます。
比較としてiPhone7の同じ個所の写真を載せておきます。
室内での写真になるとともすれば大分印象が変わってしまうかもしれません。特に料理の写真なんかは美味しく見えなくなってしまうかもしれません。
こちらについてはカメラのホワイトバランスをいじることで青みを消すことができるものの、最初からそうなっていないためにまずマニュアルで調整する必要があります。一度調節すればその後はマニュアルモードの撮影で青みの少ない写真を撮ることができるのですが、ちょっと面倒かなと思います。
調整することで自然な色合いにはなるものの、それをする手間を考えるとちょっと面倒なカメラと捉えることが出来ます。
スーパースローモーションの作例
Xperia XZsのカメラ機能は動画撮影においても強化されています。
その中でもスーパースローモーションは面白くて使えそうな機能です。
こちらの機能は実際の様子を見てもらったほうが早いでしょう。イオシスのTwitterから確認してみてください。
Xperia XZ Premiumのスーパースローモーション撮影マジマトリックスww pic.twitter.com/7Mhyfy5qxD
— イオシス アキバ中央通店GO (@iosys_chuou) 2017年6月4日
ハイレゾ対応でメディア再生もより臨場感高く
音楽再生はハイレゾに対応しています。しかもワイヤレス再生でもハイレゾ相当の音が出せるLDACも搭載しており、再生環境は高性能となっています。
通常、ハイレゾ再生はハイレゾ対応音源でしか機能を発揮しないですが、このXperia XZsでは通常音源でもハイレゾ級の音質に向上させようとする機能も搭載されており、音源再生についてはかなり力を入れているのがわかります。
比較的バッテリー持ちもよいために長時間の再生にも耐えますし、大画面を活かして動画などもより臨場感あふれる映像と音楽を楽しむことができるでしょう。
ついに4GBのRAMを搭載!性能も不満点なし
Xperia XZsではついにRAMが4GBにアップしました。これまでのXperiaシリーズは3GBまでしか用意されていませんでしたが、XZsにおいてさらに使いやすくスペックがアップしています。
RAM4GBの恩恵を感じるシーンは体感ではほとんどありませんが、むしろ体感できない方が自然とRAM4GBの恩恵を授かっているといえるかもしれません。
大体メモリは通常の状態で1.3GBほど空きがあります。そのため比較的多くのアプリ、動作に負荷のかかる重めのアプリを複数開いても心配いりません。余裕は結構あるのを感じます。
これまで以上にアプリの安定感や落ちなさ、といったものが向上するため、ここの部分のスペックアップはうれしいポイントでしょう。
バッテリー持ちは優秀、でも発熱にはお気を付けて
バッテリーについてはかなり持つようになりました。丸1日利用してても20~10%と余裕を持たせて就寝前まで使えています。特にスリープ時のバッテリー持ちは優れており、操作をしていないときはほとんど消費していない状況です。
よほどゲームや動画を見ない限りは1日バッテリーの消費を気にせずに使えることでしょう。
ただバッテリー持ちの良さの半面、発熱はちょっと感じやすいのでそこは注意したいところです。
特に今30度近い屋外で音楽を聴きながら歩いていると、割とすぐ発熱して結構な温度の高さになってしまっているのを感じます。Xperia Z4とかその他Snapdragon 810機種に比べたら全然マシではあるのですが、屋内でも長時間操作していると熱を帯び始めるのを確かに感じるので、発熱は多少あることを覚悟する必要があります。
そこまで気になるレベルではないものの、同じ春モデルだとGalaxyS8が発熱をかなり抑えてきているのと比較すると気になるのは確かです。
国産スマホの中では性能も安定感も高い
発熱とカメラの青みというのはちょっとこのXperia XZsを使う上で気になる点です。カメラは自分好みの色合いができるまで最初の設定が面倒な点、発熱はそこまで気にするものではないものの、長時間利用や環境によってはがっつり発生してしまうという点は、それぞれ不満に感じるところとなっています。
ただしそれ以外の部分では特に国産スマホという枠組みにおいては、非常に使いやすい高性能っぷりと高い安定感で安心して使えるスマホというのを感じられます。
長期的な視点でスマホを選ぼうと思った場合、国産スマホの中ではこのXperia XZsが最も無難で不満点の少ないスマホになるでしょう。カメラの細かいところや、発熱が使い方によって顕著になってしまうのは気になるものの、普段の生活の中で使うスマホとしては文句のない性能を見せてくれるので、満足度の高い契約になることでしょう。
1週間以上使ってきた中でも動きへの不満を持ちませんでしたし、何よりも不具合らしき問題点もありませんでしたから、長く使えるスマホとして選んでよいでしょう。
価格は高額も、キャンペーンや割引を賢く駆使して契約しよう
最後にXperia XZsの各キャリアの価格と、賢い契約をする方法についてを紹介しておきましょう。
まずキャリアの価格について確認します。一括では8万円台、実質では3万円または4万円といった価格になります。
機種変更 | docomo | au | SoftBank |
---|---|---|---|
Xperia XZs価格 | 85,536円 (3,564円×24回) |
84,240円 (3,510円×24回) |
87,840円 (3,660円×24回) |
割引サービス | ▲1,350円 | ▲1,935円 (auスマートパス含む) |
▲1,780円 (APP Pass含む) |
実質価格 | 32,400円 | 27,000円 | 45,120円 |
キャンペーン関連は行われている様子はありません。各オンラインショップで多少行われている程度です。
このためXperia XZsを安く契約できる方法というのは非常に限られているわけですが、その中でもどのような方法を使えば少しでもオトクな契約・賢い契約というものが出来るのかを紹介してみましょう。
au/SoftBank限定:引き止めポイントが1~3万ポイントを得られる可能性
まずauとSoftBankで利用できる「かもしれない」オトクな契約方法として、157へMNPの予約番号を発行するフリをすることで得られる可能性があるものに「引き止めポイント/コジポ」というのがあります。
これはMNP解約で他社に移動しようとするユーザーを自社に引きとめようとするための施策で、もしもキャリアから他社に移ってほしくないというユーザーに認定された場合、ポイントの付与と引き換えにMNPするのをやめてもらおうとします。
ソフトバンクのiPhoneSEを3万円引きで機種変更する方法
このポイントというのがauとSoftBankで高額になっており、成功すれば1万~3万円分のポイントが付与される可能性があります。
このポイントが付与されれば一括価格も5万円近くまで値下がりするため、対象の可能性が薄くてもとりあえず157へと電話し、MNPするということを一芝居うってポイントを貰えるかどうかを確かめておきたいところです。
docomoでも実施していますが、かなり条件が厳しく金額も5000円ほどが限界になっています。それに比べると比較的au/SoftBankのほうがそこまで条件が厳しくなく、ポイントが高額で得やすいものになっています。
キャンペーンが少ないためにこうした非公式の格安キャンペーンを利用すると良いでしょう。
docomo限定:オンラインショップ限定ポイント抽選キャンペーン
こちらはdocomo、そしてオンラインショップ限定でのキャンペーンですが、オンラインショップからの契約で最大5万ポイントが当たる特典が用意されています。
抽選による特典なので、引き止めポイントと同じく運が左右しますが、一応期待できる特典としては確率が高めではあります。
3キャリア共通:オンラインショップ契約で頭金が0円になる
もうラストになってしまいますが、最後に紹介できるのは頭金を0円にして契約するという方法です。
ドコモオンラインショップについてオススメする記事でも書いていますが、今どこのケータイショップに行っても必ずスマホの契約には頭金が3000円~7000円ほどかかります(auの場合だと1万円超えもよく見かけます)。
この頭金は契約に必要な費用ではありません。あくまでもショップが独自に、言葉を変えれば勝手に付けている追加の料金になっており、スマホを契約するのに必須ではありません。
主にショップの利益のためだけにしか付けられないため、契約する人にとってはこの頭金がある契約は単純に損です。
その他にも強制加入オプションや待ち時間の問題などでショップを使うよりもオンラインショップを使ったほうが良いことが多いです(より詳しくは記事で)。
ドコモオンラインショップは機種変更をするユーザーなら使わないと損する隠れ優良店
このオンラインショップで契約するという方法をとることで、損をすることがなくなりますし、ショップで契約している人に比べればオトクな契約をすることが出来ます。
これも契約する上では一つの使いたい方法でしょう。
以上、Xperia XZsのレビューと購入に役立つ情報のまとめになります。
使いやすい機種であり、春モデルの国産スマホの中では最も選びやすく後悔のない機種かと思われます。
その一方でやはり高額さが感じられる機種なので、なるべくオンラインショップを利用して賢く契約することが求められます。
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