MVNOはここ最近とてもフィーチャーされることが多くなっています。やはりすまほの通信費を大幅に安くする事の出来る料金プランは、高額なスマホ代請求に悩む方々にとってはとても魅力的にうつる内容でしょう。
ですがMVNOの格安SIMはどれも使えるデータ通信量が限られていて、高速通信が出来る容量には上限が設けられています。そのほとんどが1ヶ月ごとにデータ通信量が再チャージされる仕様になっています。
データ通信量と再チャージ期間を考えると毎月の終わり頃まで高速通信が出来る期間を延ばすために、Wi-FiなどでMVNOの通信量を使いすぎないような工夫をしながら使わなければいけません。データ容量が少なめのMVNOでは常に通信量の利用量を気にしながら使わなければいけません。
そんなMVNOの中で、この通信量の上限が設定されていない「無制限プラン」と呼ばれる特別なプランが現在揃ってきています。速度はそれほど出ないのですが、それでも上限なしで自由にネットをする事が出来ます。
ここではそんな通信量の上限に制限の無いMVNOのプランを3つ実際に使ってみてのその速度や利用の快適さを考察してみたいと思います。
3種類の上限レスなMVNOの格安SIM
このデータ容量に上限のない格安SIMは今3種類発売されています。
- ぷららモバイルLTEの定額無制限プラン
- U-mobileのLTE使い放題プラン
- b-mobileの高速定額プラン
この3種類が今データ通信量を気にせずに使えるMVNOです。これを利用すれば理論上は通信量超過による速度規制を気にすることなく使い続けることが出来るようになります。
ただあくまでも理論上という注意書きはされます。なぜならMVNOはその利用についての問題として、実際の速度が理論値よりもかけ離れた遅い速度になりがちだからです。だからこの通信量超過を気にしなくてもいいプランだからと言って、使っていて快適かどうかはまた別問題ということになります。
そこでここではその比較を行ってみようというわけです。その比較の中から、選ぶべき通信量上限のない使い放題SIMを決定したいと思います。
3種類のSIMの速度
どの使い放題MVNOが最も優れているか、それには実際に計測してみた速度と使ってみた感想から結論付けたいと思います。
まずはその実効速度からそれぞれ測ってみましょう。
ぷららモバイルLTE:定額無制限プラン
ダウンロード速度 | アップロード速度 | ping | |
1回目 | 2.62Mbps | 2.22Mbps | 49 |
2回目 | 2.81Mbps | 2.85Mbps | 67 |
3回目 | 2.72Mbps | 2.37Mbps | 49 |
4回目 | 2.93Mbps | 3.25Mbps | 54 |
U-mobile:LTE使い放題プラン
ダウンロード速度 | アップロード速度 | ping | |
1回目 | 0.66Mbps | 0.09Mbps | 135 |
2回目 | 0.60Mbps | 0.07Mbps | 134 |
3回目 | 0.76Mbps | 0.72Mbps | 91 |
4回目 | 1.09Mbps | 1.05Mbps | 84 |
b-mobile:高速定額プラン
ダウンロード速度 | アップロード速度 | ping | |
1回目 | 7.66Mbps | 1.38Mbps | 111 |
2回目 | 5.89Mbps | 0.30Mbps | 164 |
3回目 | 2.21Mbps | 0.86Mbps | 183 |
4回目 | 3.93Mbps | 0.98Mbps | 167 |
速度ではb-mobileが見た目の速度的には一番出ているかもしれません。ですがそれほど安定した速度の出方ではないですね。
この中ではぷららモバイルLTEだけが上限速度を3Mbpsまでという風に制限しています。といっても困るときは大きいファイルサイズのアプリのダウンロードの時ぐらいで、動画普段の利用には困る速度ではないです。実際にも2Mbps以上安定して出ているので、しっかり速度は出ています。
U-mobileはこの2種類と比べてしまうと速度の優位性が少ない感じがします。
速度ではbmobile>ぷららモバイル>Umobileという順序付けが出来てしまうかもしれません。
使ってみるとわかる「安定」の重要さ
しかしこの速度だけで優劣が決まるわけではありません。この速度はあくまでも一つの指標でしょう。
実際に使ってみると、速度の出やすさと使っていて快適かどうか、フラストレーションが溜まらずに使うことが出来るかどうかはまた別の問題だということです。
ここからは先ほどのデータと違って主観の感想ですが、最も使っていてフラストレーションが溜まらない制限なしプランは、ぷららモバイルLTEをの定額無制限プランです。何故かと言うと、U-mobileは単純に速度が出にくいので使っていて一番フラストレーションが溜まりました。速度があまり出ず、尚且つ速度自体がバラバラで繋がりやすい時と繋がりにくい時が頻繁に分かれていて、安定して使うことが出来ません。
b-mobileでも同じようなことが言えます。b-mobileの高速定額プランは、この3つの中では一番速い速度を記録していますが、別の結果と合わせてみればわかるように、速くなった次の瞬間には速度が落ちているようにこちらも安定性が足りません。
逆に今回一番いいと判断したぷららモバイルLTEは、そこそこの速度が継続して出てくれるという安定性を見せるため、使っていてサイトの読み込みなどもほぼ同じような間隔で読めます。今回は速い、今回は遅いといったb-mobileのようなことが無いため、フラストレーションをそんなに感じません。速度の測定結果でも2Mbpsを安定に出しているので、そこからもわかることかと思います。
このように速度と実際に使ってみてイライラしなさ度を合わせて総合的に考えてみると、MVNOの制限なし・無制限プランは、ぷららモバイルが最もいい回線であると結論付けることが出来ます。youtubeの最高画質は時々止まってしまうので、画質を落とす必要があるものの、このSIMならば動画も快適に見ることが出来ます。
MVNOで注目を浴び続けている上限なし無制限プランですが、速度や使いやすさの総合評価ではぷららモバイルLTEの定額無制限プランを選ぶのが今はベストな選択と呼べるでしょう。
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